建築工事における工期短縮は、発注する側としてはもちろん、受注する側にもメリットがあります。
この記事では、工期短縮を図ることで得られるメリット、具体的な建築手法について、事例を交えて紹介します。
まずは、建築工事において工期を短縮する主なメリットを5つ紹介します。
工期短縮ができれば、その分建築物を早く利用できるようになります。
特に災害時の避難所や仮設住宅の建築において、工期短縮は必須です。
建築工事は、工期が長くなればなるほど、作業員の人件費や重機のレンタル費用がかさみます。
工期短縮は、建築費用の削減につながるメリットもあります。
工期短縮は、受注する側にとっても大きなメリットがあります。
他社よりも短工期かつ低コストで建築可能なことをアピールすることで、自社の競争力が上がり、受注が増える可能性もあるでしょう。特に災害時の避難所や仮設住宅の建築において、工期短縮は必須です。
工期短縮を目指すうえで、作業の合理化は不可欠です。
建築に関わる業者やスタッフ同士が連携をとり、協力して作業を進めることが求められます。
作業の無駄を省くことで生産性向上につながり、作業員のモチベーションも上がるでしょう。また、コミュニケーションが良好で雰囲気の良い建築現場は、人材の確保もしやすくなります。
建築工事が始まると、騒音や粉塵により、どうしても周辺住民に対して迷惑がかかります。
工期を短縮できれば周辺住民に与える影響を最小限に抑えることができ、トラブルを防ぐことにもつながります。
ここからは、建築工事において工期短縮を図る具体的な手法を紹介します。
工期短縮を図るための一般的な建築手法としては、以下のようなことが挙げられます。
・制約や条件の緩和
・作業員や重機を増やす
・作業時間の延長
・工程のアウトソーシング
・ロボットの導入
・施工管理システムの導入
建築現場での作業は安全面に配慮した制約や施工条件を遵守して進める必要があり、制約が厳しい現場ほど工期は長期化する傾向にあります。
工期を短縮するには、緩和できる制約事項や条件がないか、一度見直してみるのも良いでしょう。
作業員や重機を増やしたり、作業時間を延長したり、工程の一部を外部業者にアウトソーシングするなどして、工期短縮を図ることも可能です。
ただし、その分コストが増加するのはもちろん、労働環境の悪化にもつながる可能性もあるため注意が必要です。
ほかにも、工期短縮のためにロボットや施工管理システムを導入し、作業効率を上げるというのも有効な手法の一つです。
建築費用を抑えて工期を短縮する方法としては、建築構法の変更も挙げられます。
使用する構造体や組み立て方を工夫することで、工期短縮ができるケースは少なくありません。
例えば、SAIグループホールディングスの「CLTセルユニット」は、2.3×5×3 mの箱型の木製ユニットを基本とした新たな建築構造体です。
基礎の上に据え置き連結するだけの簡易な建築工法で、従来よりも工期を3分の1にまで短縮できます。
ここからは、CLTセルユニットによる工期短縮の具体例として、SAI建築社のモデルハウスを紹介します。
建物完成までの工期は10日間です。
【建物完成までの流れ】
①ユニットを現場へ
②現場でユニットを設置
③仕上げ工事
④設置から10日間で完成
福岡県糸島市二丈にある平家のモデルハウス「CLT Cabin」は、エメラルドグリーンの玄界灘と白い砂浜に面した絶好のロケーションに建っています。
洗練されたフォルムと眺望の良い立地を最大限に活かした解放感を感じるリビング・ダイニングが特徴で、大きな窓から、海を一望することができます。
CLT Cabinの詳細は、ぜひこちらをご覧ください。
工期短縮は、発注する側だけではなく受注する側にも大きなメリットがあります。
しかし、一般的に取り入れられる工期短縮の建築手法は、コスト削減にはならない場合もあり、労働環境の悪化につながるリスクもあるため、慎重に検討する必要があるでしょう。
建築工事の工期は、構法を変えることで大幅に短縮できる可能性があります。
CLTセルユニットは基礎の上に据え置き連結するだけの簡易な工法なので、従来の3分の1の工期短縮を実現することが可能です。
建築工事の工期短縮には、ぜひCLTセルユニットの活用をご検討ください。